過去が創造する絵本


子供の頃の思い出を絵本に

 誰でも小さな頃、母親と目的地に向かう途中、友達の事や勉強の事、クラブ活動の事などを話していましたっけ。思い出の一瞬を絵本に表現することも、小さな頃を思い出す良いしるべになるでしょう。

 家の近くの稲荷神社、近所のおじさんと話をしながら、長い階段をひたすら登った小学校の頃。

 小学校の小遠足で、みんなで遊びに来た名主の滝公園(近所にあった思い出の公園など)。あの頃は、茶室の有った場所に、小さなお店があったような気がします。

 最近では、もう忘れ去られようとしている昭和の町、ぶらっと散歩がてらに探してみましょう。路地のような細い道路の両脇に、住宅や商店が密集している辺りには、まだまだ昭和が残っています。でも、その家を出入りするのは老人介護の職員さんたち。残された時間を大切に、傷つき悩み立ち直った過去がこれからの未来を築くのです。

 こちらが、完成した都電27系統赤羽線のNゲージレイアウトです。荒川大橋・小山酒造・都電終点・赤羽東宝・アパ-ト・銭湯・穀物倉庫を改装した市場・火の見櫓・古い駅舎・小さな工場・診療所・ガソリンスタンド・名主の滝公園・王子駅前の古いビル街など懐かしいジオラマ模型です。

 

都電のファイルケースで、少々おしゃれを楽しみます。BGMは、あの懐かしいホンキートンクウーマン、ザローリングストーンズです。

 同じジオラマでも、Nゲージ鉄道模型レイアウトを主体にすると、少々大きめのサイズになってきます。この、都電27系統赤羽線は、私が小さな頃に親戚の家へ行くために何度も乗りました。今では廃線になっているので、思い出をなぞる様に、現地の様子を調査します。

 現在の小学校は、この都電赤羽線の併用軌道が敷かれた北本通沿いにあります。当時の校長先生の顔写真は、北区立中央図書館のアーカイブに行ってコピーしました。都電の写真はブロガーの皆様方で、当時の写真を記録として残され大変に参考となりました


 小学校以前から、父か母に連れられて、岩淵町か袋町の親戚の家へ行くために、都電27系統赤羽線に乗り込みます。その、頃のことを何度も思い出しながら、現代の様子を調査します。


 王子駅前から、都電終点赤羽までの、当時の沿線を思い出すために歩きます。この時に、当時の雰囲気を、思い出せるだけ思い出してスケッチに残したり、写真を撮影したりします。この時期に、材料を揃えていくと、一度に多額の出費にならずにすみます。できるだけ、イメージに近づけようとすると、当然それだけ街並み造りに費用がかかります。

 模型作りに興味のある方は、御自分で要領よく進めていくと思いますが、苦手な方には少々面倒な作業です。お部屋の片隅に、小さな街角を描いたジオラマが、私としてもおすすめです。


 私の描いた、都電27系統赤羽線は、W900mm×D600mm×H530mmと幅を利かせています。しかも、製作期間も予定より大幅に長引きました。ここまで、サイズが大きくなると、部屋の面積をかなりの部分占めてしまいます。上の写真の右下の写真は、王子駅前の当時の雰囲気を、CADの能力と写真を合成して様子を見てみました。地盤面は高低差を表現するために、発砲スチロールやスチレンボードなどを、小さく切って張り合わせたり、模型用のカラーサンドなどを塗り固めたりします。実際の街づくりの作業を、小さく簡単にしただけで手間のかかり具合は同じです。以上、Nゲージ模型製作記でした。